トルコ ヴィンテージラグ TR023 | タスピナール | 151cm × 261cm

1960年代のタスピナールラグ。
アナトリア高原の乾いた風と澄んだ光の中で育まれた上質なウールを贅沢に用い、経糸・緯糸ともに天然ウールで織り上げられた、ウール・オン・ウール構造の貴重な一枚です。
一般的なトルコラグは、経糸にコットンを使用したウール・オン・コットン構造が多い中、こちらは自然な柔軟性と厚みを備え、しっとりとした艶と温かみを感じさせる質感が魅力です。

タスピナールは中央アナトリアのアクサライ近郊に位置する小さな町で、ラグ産地として名高いコンヤと同じ高原地帯にあります。
コンヤが広域にわたる生産拠点として知られるのに対し、タスピナールは職人による少量生産を貫いており、そのため市場流通が極めて限られています。
日本国内でも目にする機会が少なく、現地でも評価の高いラグとして、非常に希少価値の高い産地のひとつとされています。
さらに、タスピナールの中でもこちらのような2.5mを超える超大判サイズは織り上げる職人が限られ、現地でも特に入手が難しい希少なカテゴリーに属します。

こちらはテラコッタブラウンを基調に、グレージュやモカ、スモーキーピンクを重ねた穏やかな配色で、糸を紡ぐ段階で生まれた自然なグラデーションが光の角度によって表情を変え、奥行きと温かみを与えます。
中央のメダリオンの内部には星形や花唐草文様が丁寧に織り込まれ、上下には生命樹や花束を思わせる伝統的な祈りの文様が配されています。
古来より「幸福」や「繁栄」を象徴する意匠とされ、落ち着いた中にも優雅な華やかさを感じさせます。
さらに、ワインレッドとターコイズブルーのアクセントカラーが全体を引き締め、上品な彩りを添えています。
外周を囲むボーダー（縁取り部分）は三重構造で、内側から外側へとスモーキーピンク、グレージュ、マスタードベージュが穏やかに連なり、全体をやわらかくまとめます。
タスピナールでは本来ダークレッドを主調とする力強い発色のラグが多く見られるため、テラコッタブラウンやグレージュを中心としたこの柔らかく淡い色調は現地でも稀少で、上質なウールと天然染料の調和が際立ちます。

パイルにはシェービング加工が施され、ヴィンテージらしい擦れ感と経年によるフェードが美しく調和します。
高密度に織り込まれたウールは厚みと弾力を備えており、タスピナールラグらしい重厚感を感じさせます。
両端（長辺）はオリジナルの状態を保っており、1960年代製として非常に良好なコンディションです。

ナチュラルなトーンの中に上質な艶と陰影を備え、どの角度から見ても静かな品格を感じさせる一枚。
タスピナールの職人技と自然の美しさが見事に調和した、クラシックでありながら現代の空間にもよく馴染む逸品です。

【詳細情報】
・原産地：トルコ・タスピナール
・素材：ウール × ウール（手織り）
・年代：1960年代
・加工：シェービング加工（毛足を短く整える仕上げ）
・カラー：テラコッタブラウン × グレージュ × モカ × スモーキーピンク × マスタードベージュ × ワインレッド × ターコイズブルー
・サイズ：151cm × 261cm（ハンドメイドのため多少の誤差あり）
・コンディション：非常に良好（オリジナルエッジ保持・ヴィンテージ特有の擦れあり）
・タグ：#トルコラグ #タスピナールラグ #ヴィンテージラグ #クラシックラグ #MABRIセレクト #一点もの

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